前立腺がん治療を受けておられる方、治療が終わった方への情報サイト

前立腺がんの診断や治療にかかる費用


前立腺がんの治療のほとんどは保険適用です。しかし、中には保険適用外となる場合もあるので注意が必要です。治療と保険についてまとめましたので、ぜひお読みください。

聴診器の画像

保険適用の治療法

前立腺がんの検査、治療法で保険適用のものをまとめました。また、目安として一般的な診療費の相場も併せてまとめました。

PSA検査

前立腺がんの疑いでPSA検査を受ける場合は基本的に保険適用です。自覚症状などがなく、検診の一環として受ける場合は自己負担となりますので、健康診断のオプションや人間ドックなどの場合は適用外となります。自己負担の場合でも一般的には2,000円~3,000円が相場となっています。自治体の前立腺がん検診の場合は無料の地区もありますが、500円~2,000円と自己負担額は様々です。

MRI検査、超音波検査

PSA検査で高い値が出て次の検査に進む場合、MRIや超音波検査になりますが、こちらも保険適用になります。MRI検査の場合、おおよそ6,000円~8,000円が相場ですが、検査内容や病院の設備等によって多少の変動があります。また、MRI検査を含む前立腺ドックなどの場合は20,000円程度と相場も高くなります。

摘出手術

昔は開腹手術のみが保険適用でしたが、2006年に腹腔鏡手術、2008年に小切開手術、2012年にダヴィンチ手術が保険適用となり、選択肢が広がりました。最も高いイメージのある手術ですが、保険の適用があるため、開腹手術の場合、2週間の入院費用を含めて約30万円、開腹しない腹腔鏡手術もほぼ同じくらいの費用で大丈夫です。また以前は150万円近くかかっていたダヴィンチ手術も保険適用となったため、現在は約50万円程度まで下がりました。なお高額療養費制度がありますので、自己負担額はほぼ同じと言えます。

ホルモン療法

基本的には保険適用ですが、ホルモン療法は治療期間が長いこともあり、また、途中で薬が変更になることもあるため、費用は長い目でみると手術より高額になることがあります。使用する薬にもよりますが、継続的に月額数万円はかかってきますので、外科的去勢術の方が1度の治療で男性ホルモンの分泌を抑えることができ、治療費も抑えることができるといえそうです。

放射線治療

密封小線源療法(ブラキセラピー)も保険適用となります。外部照射療法の場合、3割負担ですと手術・入院で33万円程度、通院で14万円程度の負担が相場です。一方、微弱な放射線を出すカプセルを体内に埋め込む内照射の場合は、3泊4日の入院で40万円程度と、外部照射に比べてやや高めです。なお、一般的なものではない放射線治療は保険適用外のものもあるので、必ず事前に医師に確認をしましょう。

抗がん剤治療

抗がん剤治療は保険適用で3割負担でも、錠剤であれば1錠数千円、点滴注射などはさらに高額で1回で7万円~9万円というものが多いです。さらにそれを継続するわけですから、コンスタントに出費がかさみます。欧米において有効性が確認され、承認・市販されているものでも、国内未承認の抗がん剤の場合や抗がん剤自体は承認されていてもがんの部位によっては、保険適用外のものもあります。

保険適用外の治療

昨今、がん治療は選択肢が広がっています。保険適用外であっても、患者さんのQOLに合った治療法であれば、最新治療法を望まれる方もおられるかと思います。そんな最新の療法と治療費についてまとめてみました。

サイバーナイフ・ガンマナイフ

サイバーナイフ治療とガンマナイフ治療は放射線治療の一種で、放射線を一点に集中させて照射し、病巣のみを凝固懐死させる療法です。サイバーナイフがガンマナイフと異なるのは、放射線としてエックス線を使っていることと、その照射をロボットが行うことです。ガンマナイフはがっちりと体を固定して行いますが、サイバーナイフは体を厳重に固定しなくてもロボットが正確に位置ずれを修正して、正しい部位に照射をしてくれます。現段階では頭頸部のがんまたは、どこかのがんから頭頸部に転移したがん、肺がん、すい臓がんが保険適応となっており、前立腺がんは保険適応外ですが、治療の適応はあり、いずれは保険適応になることが期待されている治療法です。費用はサイバーナイフで1回約63万円で、治療の日数や、病巣の場所や大きさによって支払金額は異なります。

免疫療法

免疫療法とは患者さんに本来備わっている免疫力でがんを攻撃する治療法です。通常、リンパ球は体内に細菌などの敵が侵入したときに攻撃をするのですが、がん細胞は自分の細胞が「がん化」したものであるため、異物として認識しにくく、見過ごしてしまうことが多いのです。そこで「樹状細胞」というリンパ球にがんの特徴を認識させる細胞を取り入れることで、リンパ球にがん細胞を攻撃させるのが免疫療法です。「樹状細胞」は患者さんの血液を採取し、細胞を培養してつくるため、副作用などが起こりにくいのが特徴ですが、オーダーメイド医療の要素が強く、医薬品や手術のように治療の効果を判定しにくく、今後は治療内容や患者負担の標準化、治療効果の客観的なエビデンスの蓄積が課題とされています。
米国では免疫療法の薬Sipuleucel-Tが転移のある前立腺癌に対して認可されていますが一回の治療に1000万円かかります。

以上、多くの治療法がありますが、すべての治療法を網羅している病院はまずないと考えていいでしょう。医師の説明は、まずは自分の病院で行われているものを中心に説明し、次に系列の病院など紹介可能な病院での治療法を説明することが多いようです。ご自分が納得できる治療法の説明が受けられない場合は、希望する治療法を扱っている病院でセカンドオピニオンを受けることも大切です。治療費についてもさまざまですが、高額療養費の申請や、がん保険の先進医療特約などを活用することで、治療費が大幅に抑えられる場合があります。


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