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医師おすすめ成分「前立腺がん予防」にレスベラトロール・クルクミン・大豆イソフラボン


前立腺がんは男性のガンの罹患率、増加率がトップ。食の欧米化により増えているガンの一つです。動物性脂肪が原因の一つですが、逆に予防のための食事はあるのでしょうか?今回は前立腺がん予防におすすめの成分についてご紹介します。

赤ワイン

「食」視点からの前立腺がん予防

前立腺がんにおいても、食の視点から予防法の疫学研究が進められており、予防効果が確認されている食品もあります。前立腺がんは、その原因として、食の欧米化が密接に関係しているといわれています。そのため、食事で予防もできるとも考えられます。これまでの研究で、最も強いエビデンスがある食品はトマトです。また、大豆やワインも予防効果が高いとされています。

トマトといえばイタリア料理、特に地中海料理に欠かせない食材ですが、地中海沿岸は前立腺がん患者が少ない地域でもあります。イタリアではトマト入りパスタを好む人の方が、前立腺がんになりにくいことも知られています。トマトにはリコピンをはじめとするさまざまな抗酸化物質が含まれています。イタリア料理店でパスタを注文するとき、ついつい脂肪分の高いクリーム系のメニューを選んでしまうという人は、トマトソース系を選ぶように心がけてみましょう。

一方、イタリアのお隣フランスではイタリアに比べると動物性脂肪を多く摂取しており、前立腺がんの発生頻度はイタリアに比べると多くなりますが、その割には心筋梗塞などが少ないというデータがあります。これは赤ワインに含まれるレスベラトロールという強い抗酸化物質に予防効果があるからではないかと考えられています。また、フランスでは食事に時間をかけ、家族や友人たちとリラックスしながら果物や野菜などのバランスの取れた食事を摂るスタイルが大切にされています。食べるものだけでなく、その食べ方も病気の予防に役立つといえるでしょう。

大豆は日本でも馴染み深い食品ですが、これまでアジア諸国で前立腺がんが少なかったのは、大豆をタンパク源としていたからだと考えられています。味噌汁や納豆は日常的に口にしているという人は多いと思いますが、できれば発酵していない豆腐や枝豆、煮豆の方が効果は高いので、その点も念頭に置いて摂取するようにするとよいでしょう。

レスベラトロール

レスベラトロールとはポリフェノールの一種で赤ワインに含まれていることで知られています。他にもブドウの果皮やタデ科の多年生植物イタドリ、インドネシアなどで食用されている果実グネモンに含まれています。マウスなどのモデル生物・実験動物を用いた研究においては、寿命の延長作用や抗炎症・抗癌の効果が報告されている他、認知症の予防や放射線による障害の抑止、血糖降下などにも効果があるというデータがあります。またヒト人での効果については乳がんや肺がんのリスクを低減する可能性が報告されています。

クルクミン

クルクミンもレスベラトロール同様、ポリフェノールの一種で、カレーに使われる香辛料のターメリック(ウコン)の有効成分です。数千年も前から薬草としても使われてきたターメリックですが、これまで多くの研究からクルクミンが前立腺がんの予防、進行を抑える可能性があることがあることが知られています。2010年に日本から発表された研究で、クルクミンはPSAを低下させることが報告されています。また2012年に発表されたドイツの研究で、クルクミンに前立腺がんの転移を抑止する効果のあることが示されました。クルクミンは副作用が少ないので、がんの予防として取り入れやすく、また、ワインが飲めない人にもすすめることが可能です。クルクミンは摂取しても体内に吸収されにくい成分なのが難点ですが、現在では粒子を細かくすることで効果的に吸収できる製剤が開発されました。カレーだけでなく、クルクミン入りのウコンドリンクやサプリメントも日頃から気軽に摂取できるものばかりです。

大豆イソフラボン

大豆に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンと似た作用があり、発がん性作用を抑える役割があります。大気汚染の元凶の一つであるダイオキシンが、人体に有害な発がん性物質であることは皆さんもご存知かと思います。ダイオキシンそのものが体の中でがんになるわけではなく、細胞にあるレセプターにダイオキシンがくっつくと、がん遺伝子のスィッチが入り、がんが生まれてくるのです。このレセプターにくっつく物質が他にもないか調べてみると、大豆イソフラボン、クルクミン、レスベラトロールなど、ポリフェノールと呼ばれるものもその作用があることが分かりました。つまり、これらの物質を摂取することで、ダイオキシンなどの発がん性物質がレセプターにくっつくのをブロックすることができるのです。

いずれも従来の治療法に取って代わるものではありませんが、普段の生活の中で簡単に取り入れられる予防法ばかりです。何事も摂り過ぎはおすすめできませんが、少し意識して取り入れると同時に、これまでのご自身の食生活を見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。


クルクミン