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放射線療法を行っていてもダヴィンチでの前立腺摘出は選択できる?


放射線治療後に再発した場合ダヴィンチでの前立腺摘出手術は可能なのでしょうか?詳しく解説していきます。

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最初に「放射線治療」を選択した場合のその後の選択肢について

放射線治療の利点は、手術に比べて侵襲が少ないことです。放射線治療は一般に外来で治療ができますので、日常生活を続けながらの治療が可能です。副作用としては、頻尿・排尿痛・肛門痛・頻便・下痢などであり、やや重篤なものとしては直腸からの出血などがあります。放射線治療はすべてのステージで選択が可能な治療法ですが、高齢者の根治療法、また手術療法後に再発したときに選ばれることが多い治療法です。また、完治を目指す目的とは別に、骨に転移した場合の痛みの緩和や延命目的で行われることがあります。

放射線治療も進化しています。強度変調放射線治療(IMRT)は腫瘍の形状に合わせた線量分布を形成でき、正常な組織の被ばく線量をより低減できる治療技術のひとつです。 これにより、従来の外照射による放射線治療と比較して腫瘍制御率の向上や副作用の軽減が期待されます。トモセラピーと呼ばれる治療装置も多方向からの照射によって、複雑な形状をした腫瘍にも、その形状に合わせた照射をすることが可能になりました。 さらに、画像誘導放射線治療法(IGRT)では照射の直前にCTで画像情報を取得し、治療計画時の画像と合わせ込みながら位置を確認して正確な照射を目指す治療技術です。 臓器の形状が治療の経過により変化しても位置の補正をすることで正確に治療することができます。

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放射線治療後の再発の治療

◎放射線治療前に手術するより負担もリスクも上がる

放射線治療を受けていた患者さんがそのあとで手術を受けることは、たとえロボット手術・ダヴィンチであっても一般的にはすすめられません。

放射線治療後は臓器同士が癒着を起こし、臓器の境界がわからなくなるので、手術中に直腸に穴が開いてしまい、人工肛門が必要になることが多いです。また尿失禁が治らず、人工括約筋の手術が必要になることもあります。これらのようなデメリットやリスク以上に、救命のために手術がどうしても必要というときにのみ行います。通常は薬物療法が主体となります。

最初にブラキセラピーによる治療をしていて再発した場合は、再度ブラキセラピーによる治療を行うことが多いと思います。

◎治療の選択をするときは慎重に

治療法の選択に関しては、術後のライフスタイルやパートナーとの相談なども含めて、医師からの詳しい説明を受けたうえで検討することが大切です。手術にしても放射線治療にしても、一度治療を受けたら元に戻すことはできません。患者さん自身のライフスタイルや価値観も治療法選択の重要なポイントになります。

 


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